第3回 毎日エクステンション・プログラム
「北京大学・サマーキャンパス2010」 <報告・6日目>

6日目 「龍門石窟」&「二里頭遺跡」 視察

8月23日、小雨降る気温22度の涼しい朝。午前8時過ぎ、この日は日程変更で、チェックアウトなしの身軽な出で立ちでの出発となりました。北京からの運転手さんとバスとはここでお別れし、新たな運転手と小型バスに切り換わりました。洛陽へは、約170キロメートル、約2時間の旅です。
バスは鄭州市郊外から「鄭少洛高速」に入り、西の洛陽市に向かいました。沿道はトウモロコシ畑からやがて遠方に山々が連なる黄土高原の特有の切り立った台地へと変わり、台地と台地を跨ぐように続く高速道路は車が少なく、雨上がりの快適なドライブとなりました。途中、少林地区のサービスエリアでトイレ休憩となりましたが、ここからは、崇山が霧の中で見え隠れしており、有名な少林寺へは約20分で行けるとのことでした。

午前10時頃、ほぼ予定通りに洛陽市の南郊外に位置する「龍門石窟」に到着しました。ここは世界遺産の観光スポットとあって、大勢の観光客が押しかけていました。8月中旬の豪雨の影響で、脇を流れる「伊河」は一時、氾濫し、龍門石窟の見学が2日間にわたって中止されたとのことでした。この日も川幅一杯に濁流が押し寄せていました。一行は時間的な都合から、一番奥の「奉先寺」にある「大慮舎那仏像」から見学することにしました。


北京大学・サマーキャンパス2010


北京大学・サマーキャンパス2010一般見学者と逆の流れで階段を登り切ると、そこは大勢の観光客で混雑していました。龍門石窟は北魏の孝文帝が洛陽に遷都した紀元493年頃から開削が始まり、東魏、西魏、北斉、隋、唐、宋の王朝までの400年余り、造像が続けられました。解説書によりますと、規模最大の「奉先寺」中央に座した「慮舎那仏像」は高さ17.14メートル、頭の高さだけでも4メートルあります。脇侍の「迦葉」は重厚さを持し、「阿難」は穏やかで敬虔です。「文殊」「普賢」の二菩薩像は盛装で立ち、「天王」は雄偉、「力士」は勇猛です。このひと組の造像は唐代の仏教彫刻芸術の代表作と言われています。この後、自然を利用した「古陽洞」「蓮華洞」等、代表的な石窟を駆け足で見学し、集合場所の入口に辿りつきました。



龍門石窟の入口付近は、何だか人だかりで騒がしく、先着の方に理由を聞くとバスが事故を起こしたとのことでした。駆けつけてみると、香港からと思われる観光客を乗せた大型バスが立ち入り禁止の入口広場まで侵入し、引き返す時に侵入防止用の鉄棒に後方窓をひっかけた模様で、ガラスが飛び散り、右半部が大破していました。

この後、バスは洛陽市内へと向かいました。洛陽市も他の地方都市と同様、市街地周辺は近代的な高層ビルが立ち並び、大勢の人々と車で賑わっていました。
正午、市内のレストラン「美園酒店」にて昼食。今回は徐先生の教え子の接待で、友人も同席され、熱烈歓迎を受けました。早速、白酒で乾杯、何と中国大陸のど真ん中で、予想外の美味しい刺身を味わうことができ、一行は大喜びでした。徐先生の教え子と今回の受講生はともに「同学生」だと言って話は大いに盛り上がりました。

午後2時過ぎ、バスは洛陽市内から東に位置する偃師市の「二里頭遺跡」へと向かいました。約30キロメートル、約1時間の旅です。洛陽市内を抜け、郊外の偃師市に近づくと、そこはまたまた大渋滞。前後左右から狭い道での先陣争いで身動きも取れません。現地ガイドの趙さんが突然、バスから降り、進行方向とは逆に相手構わずに我々のバスを反対車線の方に誘導し始めました。お陰様で、バスは渋滞を抜け出すことができました。中国では交通ルール違反は日常茶飯事のようで、遠慮していては先に進めないことをここで学びました。

【豆知識】

洛陽市は総人口615万人で、区部にはそのうち140万人が住んでいます。東周の平王の時代、戦乱により荒廃した鎬京(長安)より都が移され洛邑と称しました。これ以降、中国古代の政治経済の中心地の一つとなり、後漢・曹魏・西晋・北魏・隋・後唐などにおいて都城が設置されました。また長安を都とした王朝でも、洛陽を副都とした王朝が多くありました。



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午後3時過ぎ、小雨降る中、長閑な農村の一角にある「中国社会科学院・二里頭考古工作所」に到着、建物前の広場には「二里頭遺跡」の記念石碑が立っていました。考古工作所では貴重な収蔵・修復中の土器や青銅器等の文物を見学し、商代の文物と異なる特徴について、徐先生から説明を受けました。遺跡からは既に宮殿跡や城壁、更にはトルコ石製の竜の杖等も見つかっており、「夏王朝」が存在した可能性は極めて高いと言われています。しかし、北京の特別講義で許宏教授も言明されていた通り、その存在を決定づける「文字」の類が未だに発見されておらず、学術的には「夏王朝」は未だに謎のままとなっています。貴重な文物類を見学した後、一行は小雨降る屋上から辺り一帯の発掘現場や宮殿跡を見渡しましたが、想像以上に規模が大きく、現在は元に戻されてトウモロコシ畑が広がっていました。


午後4時過ぎ、バスは洛陽での見学を終え、「洛開高速」を鄭州市へと引き返しました。約140キロメートル、約2時間の旅です。途中の沿線は荒涼とした山岳地帯が続いており、所どころで修復工事現場があったものの、渋滞する程ではありませんでした。
午後6時半、鄭州市内に戻り、再び徐先生の知人・李国強さんの接待で、今度は高級マンション街の敷地内にあるレストラン「家庭賓館」での和やかな夕食となりました。やがて北京から出張中のVIP倶楽部の美人社長も加わり、賑やかな食事会となりました。


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夕食後、話が弾んで一行は美人社長が新開店した鄭州市内のVIP倶楽部「長物居」に行くことになり、そこでは中国式お茶のお手前で、高級ウーロン茶を何回も味わうことができました。

倶楽部には徐先生の知人達も集まり始め、一行を含めた交換書会が始まりました。最後に、徐先生は受講者一人一人に心の籠った言葉を書にしたため、記念品として贈呈していただきました。

長いバスツアーの最後の夜とあって時間が過ぎるのも忘れ、VIP倶楽部での楽しい一時を過ごし、午後11時に「興亜建国飯店」に戻りました。

北京大学・サマーキャンパス2010

 「北京大学・サマーキャンパス2010」 報告

報告 1日目 「開講式」&「歓迎会」

報告 2日目 「特別講義」&「燕下都遺跡」 視察

報告 3日目 「定窯遺跡」&「北岳廟」 視察

報告 4日目 「響堂山石窟」「磁州窯遺跡」&「」 視察

報告 5日目 「殷墟」&「曹操高陵」 視察

報告 6日目 「龍門石窟」&「二里頭遺跡」 視察

報告 7日目 「河南博物院」見学・「鄭州商城」 視察 & 「修了式」兼「歓送会」

報告 8日目 自由行動


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 重点遺跡の視察レポート・ダウンロード

「北京大学サマーキャンパス2010」にて訪問した重点遺跡の視察報告、および補足の解説をまとめたレポート(PDFファイル)を作成いたしました。下記リンクよりダウンロードできます。

pdf 「北京大学・サマーキャンパス2010」重点遺跡レポート (PDF/1.77MB)


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